大人の喘息
喘息の鍼灸治療
息苦しくなる喘息は、とてもつらい病気です。多くの場合、喘息の発作の苦しさも鍼灸で緩和することができますので、当院での症例をご紹介します。
藤沢市にお住いの、40代男性の症例
この方は幼少のころから小児喘息を患っていました。喘息発作は大人になるとほとんどでなくなりましたが、過労で体力が消耗したことをきっかけに、40歳を過ぎてから再発してしまいました。
来院した時の訴えは、
- 夜になると息苦しくなる
- 肩甲骨の間と胸が重く、苦しい
- 全身的に疲れを感じる
というものでした。出来れば病院の薬に頼りたくないので鍼灸で治療できないかとのこと。ご来院してた時も夜間で、息が苦しい状態でした。
首肩、肩甲骨のこわばり
お身体を拝見すると、長時間のデスクワークで首から肩、肩甲骨の間にかけてカチカチに凝っています。しかも、運動不足により全身の筋肉が弱っている状態でした。仕事が忙しくなかった頃は定期的に運動をしていて、運動をしている限り息苦しさは感じなかったそうです。
肩甲骨のコリがとても強かったのですが、さらに詳しく調べると、胸椎の3番と4番の間がくっついていました。その部分を触ると、鈍い痛みを感じるとのこと。まず、この部分と肩甲骨の間にある肺のツボにお灸を行い、これで苦しさが半減しました。
そのあと、首や肩のコリをほぐす治療を行い、肘から先の肺と関連するツボに鍼をしました。ご本人の実感として、手のツボの鍼を受けてから、苦しさがまったくなくなったとのこと。症状がその場で楽になったので、この日は家に帰ってぐっすり眠ることができました。
完治には時間が必要
鍼灸ではこのように、喘息の発作を軽くして、鎮める治療をすることができます。しかし、喘息は体質的なものです。本格的に治すには、一定期間の継続的な治療が必要となります。東洋医学では「腎は納気をつかさどる」と言われ、呼吸と腎臓との関連性を重要視しています。(納気とは息を吸い込むこと)過労の状態で弱ってくるのは腎臓ですから、この方の場合も根本的には体力の低下によって元々弱かった肺の症状が出てきたのでしょう。
この男性には、発作が起きたときは症状を緩和しながら、週一回の定期的な通院で腎臓と肺の機能を高める施術を行いました。まずは体力の回復を最優先し、栄養を充実させる意味で食事の改善も行いました。首や肩が凝っていると眠りが浅くなりますが、それも疲労にはよくありません。首や肩、背中のコリをほぐすことで、深く眠れるようになります。鍼灸を受けるようになってから夜深く眠れるようになり、体調が全般に良くなったとのこと。結局、3か月ほど通院するうちに、喘息の発作は起こらなくなりました。
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