痛風の鍼灸治療

女性の足の指

鍼灸で痛風発作を鎮める

痛風は、風が吹いても痛いと言われれ非常な痛み伴う症状ですが、高尿酸血症という尿酸値が高い状態が元にあります。尿酸の結晶が関節などにできると、それが組織を刺激をして腫れてしまう。このような状態を痛風発作と呼びます。痛風発作は、鍼灸の施術で短期間に鎮めることができます。その症例をご紹介します。

パンパンにはれ上がった足の親指

藤沢市にお住いの、50代男性の症例

この方は、10年ほど前から年に1回程度の痛風発作を繰り返してきました。発作が起きるのは決まって足の親指で、一度発作が起こると1~2週間は歩くことができないような痛みに耐えていました。この患者さんは別の症状で来院していましたが、ある日痛風発作が起こり、急いで来院されました。

見ると、片足の親指がパンパンに腫れ上がっています。このような場合は、とにかく炎症を鎮めるような施術をします。この患者さんには、刺絡点灸という二つの方法で、急性の症状を治めるための治療をしました。

著効をしめした刺絡治療

刺絡(しらく)という治療法は、組織が熱を持って腫れ上がっているような時に症状を和らげ、治癒を促すために使う方法です。具体的には、皮膚表面にごく浅い傷を付け、ほんの少し血液を絞り出します。末梢循環が改善され、腫れが引いて、痛みも大幅に軽減することができる効果的な治療法です。

痛風発作で真っ赤に腫れている状態は、一種の浮腫みです。冷え症など、慢性的な循環障害によるむくみとは違うのですが、痛風発作の腫れに伴うようなむくみであっても、血流を促すことで早期に解消されます。炎症でパンパンに腫れている状態を放置するよりは早く治り、予後も良好となります。

この患者さんの場合も、まずは刺絡治療を行いました。そして、足全体の気血の流れを促進するために、要所となるツボに点灸という、少し熱めのお灸を施します。こうすることで足全体の血流を促し、自然治癒力によって尿酸の結晶が溶け出して発作が治まります。

治療の結果、一度の施術で大幅な症状の改善ができ、翌日には腫れがほとんど引いていました。再発を防ぐため、もう2回ほど来院してもらいましたが、それですっかり発作が治まりました。(※効果には個人差があります)

根本的に治すためには

ただし、発作をおさめただけでは痛風を完治させることにはなりません。痛風は高尿血症からくる症状ですから、尿酸値がいつも高いような状態を改善していく必要があります。

それには2つのポイントがあり、

  1. 毎日の食事
  2. 内臓を強くすること

尿酸値が高まってしまう要因として、日ごろの食生活に問題があることが多いです。中でも果糖という糖分を摂りすぎている人高尿酸血症になりやすいと言われています。甘いものを多く食べたり、果物の摂取量が多いと果糖を摂りすぎることになり、尿酸値が高まる原因となるようです。

また、胃腸や腎臓などの内臓を強くすることも大切になってきます。尿酸値が高くなってしまう原因の一つに、胃腸や腎臓の機能が低下して不要な尿酸を排泄できなくなっていることが考えられるからです。

鍼灸はもともと、胃腸機能や腎機能を重要視していますから、痛風の患者さんには食生活の改善とともに腎機能を高める治療を一定期間続けることを勧めています。