腰痛の鍼灸治療

腰痛の男性1

腰痛に効果の高い鍼灸

日本人の多くが、慢性的な腰痛に悩んでいると言われ、腰痛を一度も経験しことのない人は少ないかもしれません。腰痛は、突然起こるギックリ腰のような急性腰痛症から、繰り返し起こる、あるいは常に痛みのある慢性腰痛症まで様々あります。中には腫瘍など病気が原因の腰痛もあるので、安静にしても痛みが軽減せず、日に日に症状がひどくなってきたという方は、念のため内科の受診をお勧めします。

以前は、腰痛と言えば腰椎椎間板ヘルニアが原因だとされ、整形外科では積極的に手術が行われてきました。しかし最近は、多くの場合手術は必要ないということが分かって来ました。レントゲンやMRIで、椎間板にヘルニアが認められても、手術では改善しないケース、あるいは手術をしなくても自然に治るケースはかなりあります。ですから現在の腰痛治療は、手術ではなくコルセットや腰痛バンドを使った保存療法や、周囲の筋肉を強化する運動療法が主流になってきています。

即効性も期待できる

鍼灸は腰痛の治療を得意としています。当院でも来院する患者さんの約3割が腰痛が主訴であり、ほかの症状の他に腰痛も訴えている方を含めると半分近くの方が腰痛を訴えていますが、その多くに治療効果をあげています。長年続いている慢性的な腰痛を完治させるには、、ある程度の期間積極的に通院していただく必要があるのですが、日常生活に支障がない程度に軽減することでしたら、数回の施術で可能な場合も少なくありません。(※個人差があります)

鍼灸で腰痛を治療する場合、基本的には腰部の硬くなった筋肉を弛めることから始めます。カチカチに凝り固まった筋肉を弛め、血流を促し、温めることで腰の筋肉から骨に至るまでの細胞を活性化していきます。腰痛の多くは、何らかの原因で腰の筋肉や組織に偏り疲労が発生し、それが限界に達した時に痛みだします。ぎっくり腰などの急性腰痛は、それまで何ともなかったものが急に発症すると思われがちですが、そうなるまでには長期に及ぶ疲労の蓄積があります。

ヘルニアや、腰の骨の変形が原因で発生している腰痛にも、基本的に同じようにアプローチします。なぜなら、弱った腰椎を守ろうとして周囲の筋肉や組織に余計な緊張が発生し、それが痛みの原因になっていることが多いからです。ヘルニアや骨の変形を直接鍼灸で治すことはできませんが、身体には自然治癒力がありますので、年単位で良い状態を保つことができれば回復してくるのです。

腎臓の弱りと腰痛

東洋医学的に見ると、腰は腎臓と関連が深い場所です。東洋医学では、腎臓に生まれ持った生命力「先天の精」が宿ると考えています。加齢に伴う変化、過度な疲労、セックスなどにより、「先天の精」が消耗すると、腰の疲労となって現れ、腰痛を発症することがあります。鍼灸では腰痛をそのように内臓の働きとも関連づけてとらえ、腎臓の気を強くすることも考えながら治療していきます。ですから、鍼灸で腰痛の治療をすることは、痛みの改善だけでなく、老化を防ぎ、生命力の源を強くする効果もあるのです。

慢性的に腰痛を持っている方は、症状が辛い時だけではなく日常的なメンテナンスとして、定期的に鍼灸を受けることをお勧めします。腰痛を予防すると同時に老化を防止し、健康を増進し、エネルギーの高い状態を作るなど、より積極的な効果を期待することができます。