体調不良とコリ
体調が悪い人の多くは、身体のどこかに硬く凝り固まった部分があります。鍼灸ではそのような異常部位を見つけて、柔らかく緩めることで全身を整えています。
コリは病気ではありませんし、ひどくならなければ痛くもなく、大して気にならないものですが、放置するのは良くありません。
長い年月のうちに大きく硬くなり、痛みや重さなどの不快感が出てきますし、血流を妨害したり自律神経を乱す要因となってしまうからです。
鍼灸院に来る方の多くは何らかの不調をかかえています。まずはできるだけ早く不調を解消することを目指しますが、順調に回復して体調が良くなった後も、定期的なメンテナンスをお勧めしています。
「コリ」という形で蓄積される疲れを定期的に解消しておくと、毎日を体調よく過ごせる上に、病気や老化を防ぐことが出来るからです。
疲労が蓄積するとコリが生じますが、そこに鍼やお灸をすると柔らかくなり、滞っていた血液が流れ始めます。新鮮な血液が入れば細胞は活性化し、老廃物もスムーズに排泄されるようになります。
このような変化は全身に影響します。痛みなどの症状を取り除くと同時に、病気に対する免疫力を高め、健康レベルを底上げすることにつながってくるのです。
【はりきゅう丙辰堂便り7月号 2022.7 『特集 体調不良とコリ』より】