マグネシウムの重要性

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マグネシウム

マグネシウム

最近、マグネシウムの注目度が高まっています。これは、とてもいいことだと思います。
 
金魚やメダカの水槽、花を挿した花瓶の水などに、にがり液を1滴~数滴たらすと、魚や植物が元気になります。
 
ある本に「マグネシウが水のクラスターを小さくして酸素の供給を促すからだ」と書かれているのですが、それは本当かどうか分かりません。
 
日本の水はミネラルの少ない軟水で、マグネシウムも少ないため、補給すると金魚や植物も元気になると考えた方が、間違いないかもしれません。

海水の15%がマグネシウム

マグネシウムは、あらゆる生命にとって必須の栄養素で、多種多様な役割を持つミネラルです、300以上の代謝の補因子となると言われていますから、マグネシウムなしでは体内の代謝が回りません。
 
生命の源である海水に含まれるミネラルのうち、約15%がマグネシウム。そう考えると、何となく重要性が想像できます。

マグネシウム不足の日本人

食品に含まれるマグネシウムは精製・精白の過程で失われるため、現代の日本人は一般に不足していると言われます。先に書いたように、水道水も軟水で、マグネシウムが少ないので、飲料水からの摂取量は、日本人は少ないということになります。

マグネシウム不足の症状

マグネシウム不足で生じる症状のうち、分かりやすいのは筋肉の過度な収縮、痙攣を伴う症状です。このような症状の出ている患者さんはたくさんいるので、当院ではにがり液の摂取をおすすめしています。
 
こむら返りや瞼がピクピクと痙攣する症状、頭痛や肩こりなどはマグネシウム不足で生じ、マグネシウムの補給で治ることが多いのです。
 
マグネシウムは細胞でATPを作り出すエネルギー代謝の過程で必要なので、不足すると疲れやすさ、エネルギー不足につながります。つまり、疲れやすくなります。

マグネシウムを摂取するには

マグネシウムは全粒穀物、豆やナッツ類、海藻や緑の葉物野菜などに多く含まれますが、粗塩に含まれるにがり成分もマグネシウム(主に塩化マグネシウム)です。
 
塩を精製する過程でできるに「にがり液」は塩化マグネシウムの水溶液で、イオン化されているため吸収されやすいので、日頃のマグネシウム補給に適しています。
 
飲み物に数滴たらして飲んだり、ご飯を炊くときに入れたり、冷凍庫で氷を作る時に入れたりして、日常的に使うとよいでしょう。
 
マグネシウムは汗からも失われるので、夏の盛りを過ぎた今の時期は、不足が顕著になっている人が沢山いると思います。