ビタミンⅭのすすめ

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当院では患者さんに、ビタミンCの摂取を勧めることが多いです。腰痛や肩こり、関節の痛み、頭痛、胃腸障害、冷え性や慢性疲労・・鍼灸院のクライアントに多い症状を改善するために、ビタミンCが役立つと考えているからです。

多くの働きを持つビタミンC

正常な代謝を維持するために必要なビタミンの中でも、ビタミンCは、とりわけ多くの働きを持っています。

アメリカのノーベル賞受賞化学者、ライナス・ポーリング博士は「ビタミンCが持つ体内での作用は50を超える」と述べていますが、三石巌先生はそれよりもっと多いだろうと言っています。

コラーゲンの材料

ビタミンCは、多くの代謝で補酵素として働くだけでなく、活性酸素を消去する働きを持っています。また、身体の構造を支え、体タンパクの1/3を占めるコラーゲン繊維の材料でもあります。

壊血病はビタミンC欠乏症ですが、これはコラーゲン繊維が正常に作られなくなり、血管などの組織が壊れていく病気です。

コラーゲン繊維が弱って起こる病気

コラーゲン繊維は血管だけでなく、皮膚、関節の軟骨や靭帯、腱、筋膜、その間を満たす結合組織、内臓を守る膜など、あらゆる場所で必要とされています。

コラーゲン繊維が弱くなって起こる症状は、例えば椎間板ヘルニア、肩や膝、股関節などの変形による関節痛、筋筋膜性疼痛など、鍼灸院ではありふれたものばかりです。

ストレスにも免疫にも

また、副腎皮質で抗ストレスホルモンを作るプロセスでもビタミンCが使われます。食べものの消化のプロセスにも、ビタミンCは必要です。

免疫細胞である白血球は大量のビタミンCを要求しますし、脳や目の神経細胞もビタミンCを多く必要としています。貧血の人の多くは鉄の蓄えが枯渇していますが、貯蔵鉄として知られるフェリチンを作る代謝でも、ビタミンCが必要です。

対策はビタミンCとタンパク

ビタミンCサプリメントの写真

このように多くの働きを持つビタミンが不足すると、何らかの徴候、症状が現れてきますが、その現れ方にはかなりの個人差があるようです。

ある人は肌が荒れ、ある人は歯茎から出血し、ある人は風邪をひきやすくなり、ある人は白内障になり、またある人は椎間板ヘルニアになる・・といった具合です。

これらの症状のどれかが出ている人には、十分なタンパク質摂取とともに、ビタミンCサプリメントの服用を勧めています。