熱中症とタンパク質
タンパク不足だと熱中症になりやすい
夏の暑さも盛りを迎え、藤沢でも35度を超える日が続いています。
熱中症の危険も高まっていますから、今日は熱中症予防について重要なことを書いておきます。
熱中症は気温が高い環境で生じる健康障害であり、予防には脱水を防ぐことが重要。それで、こまめな水分補給が奨励されていますが、タンパク不足だと脱水状態になりやすいということは、意外と知られていません。
アルブミン
血液中に含まれるアルブミンには水分を保持する働きがあり、これが不足すると脱水を起こしやるくなるため、熱中症にかかりやすくなるのです。
アルブミンは血液中に含まれる主要なタンパク質であり、卵や乳製品に多く含まれています。タンパク不足の状態が続くとアルブミン濃度が低下するため、血清アルブミンは中・長期的な栄養状態を判断するための指標にもなっています。
卵や乳製品がおすすめ
暑さで食欲が落ちると、素麺や中華そばのようなさっぱりしたものだけで済ませてしまいがちですが、そこに錦糸卵をたっぷり乗せて食べるだけでもタンパク摂取量が増えるので、熱中症予防になります。
乳製品もアルブミンが豊富ですから、冷たい牛乳やヨーグルトもいいでしょう。これに10~20g程度のホエイプロテインを混ぜて飲めば、十分量のタンパク質を無理なく補給できます。
東洋医学の腎とタンパク質
血中アルブミン濃度が低くなり、身体が保水力を失った状態は、東洋医学的な腎虚証に近いと考えています。東洋医学の腎は水を主り、水分や体熱を適切にコントロールしているからです。
腎虚体質者は身体が浮腫みやすい。また、頻尿、寝汗、のぼせや手足の火照りなど、身体の水分や熱のコントロールが乱れたような症状が起こります。
このような腎虚証の症状は、実は、慢性的なタンパク不足の人に頻繁に見られる症状なのです。