手術後ケアの鍼灸治療② 股関節の手術痕の改善例

股関節の痛い女性

手術痕の鍼灸治療 症例②

鍼灸では固くなった手術痕を柔らかくすることや、手術部位に残る痛みや違和感の改善に効果があります。手術あとの改善例について、具体例をご紹介します。

股関節を手術した女性の例

ある女性は病院で股関節の手術を受けましたが、大殿筋を切断するような大手術であったため、術後に強い痛みやしびれが残ってしまいました。この女性の臀部には大きな縫合痕が残り、瘢痕化して盛り上がっていました。瘢痕の周囲は赤黒くなり、全体に腫れたようになっています。術後数ケ月経過していましたが、どうも予後が悪いようでした。明らかに血液や体液のうっ滞、つまり血液や体液の循環障害が起こっていました。

しびれを伴う痛みが生じた場合は手術で神経を傷つけている可能性もあります。しかし、単に血行障害やむくみによる内圧の高まり、筋肉や周辺組織のこわばりによって神経や血管が圧迫され、痛みやしびれが生じていることも少なくありません。鍼灸で損傷した神経を治すことは困難ですが、循環障害の改善や筋肉の強ばりの解消などは得意分野です。この女性の場合、1度の施術で大幅に改善し、その後数回続けて治療するうちに、日常生活に支障がないレベルまで回復しました。おそらく血流の悪さや筋肉のこわばりが辛い症状の原因だったのでしょう。

手術後の循環障害

いままで何度か股関節の手術を受けた患者さんに会いましたが、予後が悪く、日常生活に支障をきたしている方が多いようです。その一因には、手術の傷跡が硬くなり、血液や体液の循環障害を起こしてしまうことがあります。西洋医学にはそれに対する適切な対処法がないため、傷は治っているので問題ないと言われてしまうことが多いです。

「もう治らない」と言われて

鍼灸院にはよく、病院で「もう治らない」と宣告された患者さんがいらっしゃいます。首の骨や背骨の変形が原因の痛みやしびれの場合などに「一生治らない」と言われてしまうことが多いようです。ところが、そういう患者さんのコリや血流障害を改善すると、短期間に症状が消えてしまうことが少なくありません。おそらく症状の原因は骨や神経の異常ではなく、筋肉のコリや血液循環の悪さだったのでしょう。

鍼灸は、鍼と灸だけを使ったシンプルな治療法ですが、そのような患者さんのお役に立てることが多いのです。大きな手術の痕などは特に、強烈なコリや循環障害を生じることがあります。そのような場合、鍼灸で傷跡のケアをすると予後がとても良いのです。このような症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。